チリの送電会社であるTranselec社と太陽光パネル大手の米サンパワー(SunPower)社は9月25日、出力100MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「El Pelícano Solar Project(ペリカン太陽光プロジェクト)」を同国中央部の送電網「中央供給システム(SIC)」に相互接続する開閉所をTranselec社が買収したと発表した。

 今回Transelec社が取得した開閉所「Don Héctor」は、El Pelícanoから6.5kmの位置にある。

 ペリカン太陽光プロジェクトは現在、サンパワーが建設を進めている。2017年末までの稼働を見込んでおり、首都サンティアゴの地下鉄(Metro de Santiago)に年間300GWhの電力を供給する計画(関連記事)。

 Don Héctor開閉所は、El Pelícanoだけでなく今後この地域で建設されるメガソーラー・プロジェクトを送電網に相互接続するために必要となる容量を備えているという。

 Transelec社のAndrés Kuhlmanゼネラルマネージャーは、「今回の開閉所取得により、サンパワーと共同で取り組んでいた一連のプロセスが完了した。Don Héctorの技術や運用面での検討を進め、最終的には1790万ドルの投資による買収となった。今後もチリでは太陽光など再エネの市場が成長する可能性が高く、再エネによる電力の送電を可能とする資産を保有することは重要だ」と、今回の買収の意義を強調する。

 サンパワーは、El Pelícanoで太陽光発電システム「SunPower Oasis」を提供している。同システムではロボット技術による太陽光パネルの清掃機能が装備されており、従来の洗浄と比較して75%の節水と最大15%の発電性能の改善が見込めるとしている。