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自動車産業から太陽光へ、米デトロイト市がメガソーラーで地域活性化

2016/09/21 10:34
大場 淳一=日経BPクリーンテック研究所
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 米国ミシガン州のエネルギー事業大手であるDTE Energy社は16日、米国の都市圏では最大規模となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設をデトロイト市内のオシェイ・パーク(O’Shea Park)で開始したと発表した。

 DTE Energy社、デトロイト市、米エネルギー省(DOE)の三者による産官連携プロジェクトで、今年末までの竣工を見込んでいる。

 設備容量の正確な数字は明らかにされていないが、用地の面積が10エーカー(約4万㎡)、450世帯の電力需要を十分に賄えるとの説明から、2~3MW程度のメガソーラーと推測される。

 DTE Energy社のGerry Anderson会長兼最高経営責任者(CEO)は、「このメガソーラーによって、温室効果ガスの排出量を削減してクリーンな電力を供給できると同時に、地元の経済成長を促進し、地域の繁栄に寄与するだろう」と、プロジェクトの意義を述べている。

 同社は3カ所・11基の老朽化した石炭火力発電所を順次休止させ、よりクリーンな電源の導入を進めている。今回のメガソーラーもその一環となる。

 デトロイトでは、「ビッグスリー」と呼ばれた自動車産業の衰退に伴って経済の停滞や治安の悪化などが進行した。その結果、デトロイト都市圏の人口が、治安のよい郊外などに流出してきた。

 1950年の国勢調査では同市の人口は180万人以上だったが、2010年の同調査では71万人あまりと60%以上の人口流出が起こった。2013年にはデトロイト市は破綻し、ミシガン州の管理下に置かれた。その後、復興施策が実行され、2014年12月には同市は財政の健全化を果たしている。

 同市が所有・管理する資産であるオシェイ・パークも荒廃し遊休地となったまま何年も活用されていなかったが、同市がDTE Energy社に太陽光発電で活用することを提案し、メガソーラーの建設が実現したという。

 今回のメガソーラーにより同市は100万ドルの税収を見込んでおり、建設中の雇用創出にも期待を寄せている。

 一般に大都市圏内では、まとまった広さの土地を低コストで調達することが難しい。このためメガソーラーを大都市圏内などで建設することは珍しいが、デトロイトではオシェイ・パークの事例のように、まとまった広さの遊休地が何カ所かあり、今後もメガソーラーが建設される可能性がありそうだ。

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