「響灘洋上ウィンドファーム」の計画
「響灘洋上ウィンドファーム」の計画
(出所:北九州の資料を基にひびきウインドエナジーが作成)
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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月5日、2013年度から実施している「着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業」について、新たに港湾区域の開発支援事業1件のほか、今後、導入拡大が見込まれる一般海域における基礎調査事業2件を採択したと発表した。

 港湾区域を対象とした開発支援事業では、洋上ウィンドファームの開発に必要な事業費(風況精査、海域調査、環境影響評価や、風車、基礎、海底ケーブル、変電所などの調査・設計に関する費用)の一部を助成するとともに、事業費・運転保守費などを詳細に試算し、発電コストに関する基礎データを取りまとめる。

 助成予定先は、ひびきウインドエナジー(北九州市)で、北九州市響灘沖に最大220MW規模の洋上ウィンドファームを開発する。事業期間は2018~2020年度。

 また、一般海域における基礎調査事業では、開発に必要な海底地盤や気象・海象などの情報の効率的な収集方法の策定と調査を行う。委託予定先は国際航業・明治コンサルタント・日本気象(事業期間2018~2019年度)と、日本気象協会・大成建設・本間組(事業期間2018年度)の2件。

 着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業では、これまでに港湾区域を対象とした4件を採択し、発電コストのデータなどを取りまとめてきた。これまでの助成先は、ウィンド・パワー・エナジー(茨城県鹿島港に最大125MW、2013~2014年度)、むつ小川原港洋上風力開発(青森県むつ小川原港に最大82.5MW、2015~2016年度)、秋田洋上風力発電(秋田県秋田港に最大70MW、同県能代港に最大100MW、2015~2017年度)、グリーンパワー石狩(北海道石狩湾新港に最大100MW、2015~2017年度)。