北海道知内町に設置されたメガソーラー併設型蓄電池
北海道知内町に設置されたメガソーラー併設型蓄電池
(出所:日経BP)
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 東急不動産と三菱UFJリース(東京都千代田区)、日本グリーン電力開発(東京都千代田区)の3社は9月5日、北海道釧路町に大型蓄電池を併設したメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設すると公表した。

 出力約92MWの「すずらん釧路町太陽光発電所(仮称)」で、2017年7月に着工し、2019年度中に運転開始する予定。

 釧路町の約163.2万m2(約163ha)の遊休地を活用する。初年度の年間発電量は約1億550万kWhを見込み、これは一般家庭約2万1300世帯分の年間電力消費量に相当する。

 太陽光パネルの設置容量は約92MWで、容量約25MWhの大容量Liイオン蓄電池を敷地内に設置する。蓄電池併設型の太陽光発電所としては国内最大級の出力規模となる。

 蓄電池を設置したのは、北海道電力が2015年4月に公表した「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」に基づくもの。メガソーラーの急峻な出力変動を平滑化する短周期変動対策として活用する。

 また、今回のプロジェクトでは、無制限・無補償の出力抑制が連系条件となる。同条件下での太陽光発電事業に対してプロジェクトファイナンスを組成したケースとして、国内最大級になるとしている。三菱東京UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケートローンにより事業資金を調達する。

 3社が共同出資するSPC(特定目的会社)が事業主体となり、東急不動産子会社の東急不動産キャピタル・マネジメントがアセット・マネジメント業務、三菱UFJリース子会社のMULエナジーインベストメントがフィナンシャルアドバイザリー業務を受託する。EPC(設計・調達・施工)サービスは富士電機。

 北海道内では、知内町や安平町など、短周期変動対策のために大型蓄電池を併設するメガソーラープロジェクトが相次いでいる(関連記事)。