ブースでの比較展示(1)
ブースでの比較展示(1)
左が今回発表した第2世代機。右が現在欧州で販売している第1世代の有機ELテレビ。中央がリファレンスディスプレーとしてのソニーの有機ELモニター「BVM-X300」。筆者が撮影。
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ブースでの比較展示(2)
ブースでの比較展示(2)
各ディスプレーは(1)と同じ。筆者が撮影
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暗部階調再現に優れることをチャートでアピール(1)
暗部階調再現に優れることをチャートでアピール(1)
プレス・カンファレンスにて筆者が撮影。
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暗部階調再現に優れることをチャートでアピール(2)
暗部階調再現に優れることをチャートでアピール(2)
プレス・カンファレンスにて筆者が撮影。
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 パナソニックは、「今冬」に次世代有機ELテレビを発表すると予告した。コンシューマーエレクトロニクスの見本市「IFA2016」(ドイツ・ベルリン、2016年9月2~7日)の開幕に先立って、8月31日(現地時間)に開催されたプレスカンファレンスで明らかにした。

 同社はブースに65型の試作機を展示、暗所の比較コーナーでは、現行の第1世代機(欧州のみで発売)との画質比較を行い、いかに第2世代有機ELテレビが、画質的に優れているかをアピールした。今回は試作機段階の展示で、来場者の画質評価を伺うというスタンスでの出品だった。

 パナソニックが2015年秋、日本メーカーとして初めて4K有機ELテレビを発売したのには、理由があった。 ブランドイメージの低下を食い止めることだ。プラズマテレビから撤退してから、欧州でのパナソニックの評価はがた落ちになっていた。欧州ではLEDバックライト液晶テレビの製品投入が遅れ、オーディオ・ビジュアルの専門誌での液晶テレビの評価がとても低い状態が続いていたのであった。

 そこで、プラズマテレビの後継として、昨秋、“自発光デバイス”の有機ELに白羽の矢を立てた。韓国LG Display社の第1世代の有機ELパネル(白色有機EL+カラーフィルター方式)を調達して、テレビとして商品化したのである。

 第1世代機の売れ行きは好調で、パナソニックのブランドイメージを引き上げる役割も十分達成できたと、パナソニック アプライアンス社のテレビ事業の最高幹部は語った。価格は約1万ユーロだが、ほぼ完売。最後まで値崩れしなかったという。雑誌の評価も向上した。