NTT東日本は、介護施設などで使うコミュニケーションロボットを対象に、会話やカメラ撮影などのアプリケーションをクラウド上で提供するサービス「ロボコネクト」を2016年9月1日に開始する。第1弾として、ヴイストンが開発したコミュニケーションロボット「Sota」を用いた、介護レクリエーション支援サービスを発売する。発売初年度に250台、ゆくゆくは1万施設への販売を目指す。

介護レクリエーションアプリ「Sata レク」の実演の様子
介護レクリエーションアプリ「Sata レク」の実演の様子
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 NTTグループはかねて、インターネット利用率の低い高齢者(シニア)層向けの事業拡大に力を入れてきた。健康な「アクティブシニア層」に向けては、タブレット端末を直感的に操作できるプラットフォームサービス「かんたんタブレット」などの提供を始めた。

 介護が必要な「介護支援・要介護層」に向けては、介護施設向けのサービス提供を検討。コミュニケーションロボットとテレビ映像を用いた介護レクリエーションの実証実験を2015年8~11月に介護施設4カ所で実施し、職員や被介護者への効果を確認した。この結果を踏まえ、商用化を決めた。

 ロボコネクトはその基本機能として、「コミュニケーション」「カメラ撮影」「遠隔対話」の3つを提供する。コミュニケーション機能では、NTTグループの音声認識/合成技術を使ってロボットとの会話を実現。カメラ撮影機能では、ロボットが内蔵カメラで写真を撮影し、これをスマートフォンなどで閲覧できる。遠隔対話機能は、遠隔地でパソコンを利用している人とロボットを介して対話できる機能だ。