MDVとMI・RA・Isシリーズ連携のスキーム
MDVとMI・RA・Isシリーズ連携のスキーム
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 メディカル・データ・ビジョン(MDV)は、電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」を開発・販売するシーエスアイ(CSI)との業務提携を発表した。MDVが保有する診療データのリアルタイム性と多様性を向上させることで、データ利活用の拡大を図る。

 MDVは、患者自身の診療情報の一部を管理・閲覧できる患者向けのWebサービス「カルテコ」を展開している。この仕組みを含む「CADA-BOX(仮称)」を、既存の電子カルテシステムと連携させることにより、患者個人から同意を得た多様性のある診療情報をリアルタイムに蓄積するスキームを確立。「当該スキームは、電子カルテメーカーにとって他社製品との大きな差異化が期待できる」(同社)としており、CSIとの業務提携はその第1弾となる。

 今回の具体的な提携内容は、「MI・RA・Isシリーズ」に「CADA-BOX(仮称)」を連携させ、両者の顧客基盤やノウハウを生かしながら営業連携を行う。「MI・RA・Isシリーズ」は全国733病院(2016年6月末現在)に導入されており、連携により「カルテコ」ユーザーの増加を加速させ、スピーディな診療情報の蓄積を図っていく。なお、「CADA-BOX(仮称)」の本格的な提供は2016年秋以降を予定している。

 MDVは従来、一層の医療の質向上、患者メリット創出を目的として、医療・健康に関するデータの利活用を推進してきた。同社が独自に保有する国民の9人に1人の規模に相当する約1500万人の診療データは、実際の診療現場における処方実態が把握可能なデータとして、主に製薬業界において、マーケティング、薬剤の副作用や安全性の研究などに活用されている。