Linux Foundationのオープンソース団体であるAGL(Automotive Grade Linux)が「Automotive Linux Summit 2016」(2016年7月13~14日、東京)を開催した。

ContinentalやHyundai Mobisも参画

 AGLはIVI(In-Vehicle Infotainment、車載インフォテインメント)のプログラミングコードのオープンソース化を目指している。トヨタ自動車が主導する形で、日系では日産自動車、ホンダ、マツダ、富士重工業、三菱自動車、そして海外では米Ford Motor社と英Jaguar Land Roverグループの計8社の自動車メーカーが参画している。ほかに自動車部品メーカーや半導体メーカーなど合計76社が加盟している。このうち過去1年間に、独Continental社、米Qualcomm社、米Texas Instruments社、韓国Hyundai Mobis社などが加盟を表明しており、自動車業界とIT業界におけるAGLの影響力が急激に高まっている印象だ。

図1 UCB2.0を実装した機器のデモンストレーション
図1 UCB2.0を実装した機器のデモンストレーション
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 車載器がスマートフォンなどの外部機器と接続する機会が増えるなか、AGLは車載器のソフトウエア開発を「現状の36カ月から大幅に短縮する」ことを目指している。また、ソフトウエアをオープンソースにすることで、自動車メーカーや半導体メーカーの開発者が定常的に議論でき、それが自動車産業にとってメリットになると主張してきた。

 これは、車載器とスマートフォンとの連携プラットフォームである「Android Auto」に加えて、車載器OS本体への影響力も高めようとしている米Google社への、事実上の対抗策でもある。