東京組が建設した十和田市周辺の太陽光発電所
東京組が建設した十和田市周辺の太陽光発電所
(出所:東京組)
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 みちのく銀行は6月30日、住宅設計・施工を手掛ける東京組(東京都世田谷区)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に対する設備資金として、ABL(アセット・ベースト・レンディング、動産・売掛金担保融資)を活用した融資を実施したと発表した。

 青森県六戸町に今春稼働した出力約1.07MWのメガソーラーで、融資金額は3億5000万円となる。設計・調達は東京組が担当し、地元企業が施工した。太陽光パネルは、中国の中利テルサン・ソーラー(Zhongli Talesun Solar)製を採用した。

 ABLは、企業の事業そのものに着目し、商品在庫や機械設備、売掛金など事業収益資産を担保として活用する融資手法。コーポレートファイナンスの一種だが、不動産担保を持たない企業でも、資金調達が可能になる。固定価格買取制度(FIT)を活用した太陽光発電の売電事業に関して、適用事例が増えている。

 みちのく銀行は、これまでに今回の案件を含め、ABLの手法で94件の融資実績がある。

 東京組は、青森県十和田市に「八甲田山麓 蒼星の森」という自然体験型施設を運営しており、同敷地内で2013年9月に太陽光発電所を稼働させた。これを皮切りに、十和田市周辺にこれまでに合計で約6.5MWの太陽光発電所を稼働している。今年11月までにはさらに2サイトで合計約4MWのメガソーラーが同市周辺に稼働予定という。

 これら十和田市周辺の太陽光発電所では、いずれも太陽光パネルは、中利テルサン・ソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製と富士電機製を採用している。