「いちご山口秋穂西ECO発電所」
「いちご山口秋穂西ECO発電所」
パネルはインリー、PCSはTMEIC製を採用(出所:いちご)
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「いちご山口佐山ECO発電所」
「いちご山口佐山ECO発電所」
パネルは東芝、PCSはTMEIC製を採用(出所:いちご)
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 東京証券取引所のインフラファンド市場に上場しているいちごグリーンインフラ投資法人は6月28日、合計で出力約3.6MWとなる2件のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を新たに取得したと発表した。

 同投資法人は、昨年12月に上場した際、いちごグループのいちごECOエナジー(東京都千代田区)が開発・運営してきた13件、合計約25.8MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を保有していた。

 取得に際し、借入金と同投資法人の余剰資金を活用することにより、1口当たりの純利益を増加させる。同投資法人銘柄の7月3日の終値は9万6100円、年初来の最高値でも9万7400円で、公開価格(10万円)を下回っている。今回の2案件の組み入れにより、売買をテコ入れする。

 新たに取得した2件は、いずれも山口市にある。「いちご山口秋穂西ECO発電所」は、パネル容量約1.24MWで買取価格40円/kWh、EPC(設計・調達・施工)サービスは東芝プラントシステムが担当し、太陽光パネルはインリー・グリーンエナジー製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

 また、「いちご山口佐山ECO発電所」は、パネル容量約2.35MWで買取価格36円/kWh、EPCサービスは東芝プラントシステムが担当し、太陽光パネルは東芝製、PCSはTMEIC製を採用した。

 従来、保有していた13件には中国地方の発電所がなかったことから、同投資法人では、「今回の2件の取得により、ポートフォリオがより分散化された」としている。

 2件を取得した後の15サイトの立地地域は、北海道が7件、山口県2件、群馬県、愛知県、愛媛県、香川県、宮崎県、沖縄県が各1件。EPCは、東光電気工事5件、日本電設工業3件、東芝プラントシステム2件、国光施設工業2件、小竹興業、都北産業、日本べネックス、大和ハウス工業が各1件(1サイトはEPC2社体制)。

 採用したパネルは、インリー製9件、東芝製4件、JAソーラー製2件、ジンコソーラー製1件(1サイトは2メーカー製採用)。PCSは、富士電機製9件、TMEIC製5件、日立製作所製1件となっている。

 最大規模となる沖縄県名護市のサイト(パネル容量8.44MW)のEPCは東光電気工事が担当し、太陽光パネルは東芝製とインリー製、PCSにはTMEIC製を採用している。