クラリオンが高齢者や要介護者向けに開発した服薬支援装置「服薬支援ロボ」
クラリオンが高齢者や要介護者向けに開発した服薬支援装置「服薬支援ロボ」
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「介護健診ネットワーク」と「服薬支援クラウドサービス」の連携イメージ
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「介護健診ネットワーク」上での「服薬支援クラウドサービス」の参照画面イメージ
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 日立システムズとクラリオンは、茨城県笠間市の協力の下、「服薬支援クラウドサービス」の試験導入と、笠間市が運用する「介護健診ネットワーク」との連携に関する実証実験を2016年4月から実施した。

 この実証実験の結果から、服薬支援クラウドサービスによる適切な高齢者の服薬管理が行われたほか、介護健診ネットワークとの連携により地域包括ケアシステムの関係者とのスムーズな情報共有が図れ、これまで以上に連携したケアを行えることが実証されたとしている。

 介護健診ネットワークは、要介護者の緊急連絡先や要介護認定状況、現在の病状といった情報を、要介護者の家族や医療関係者などがインターネット経由でリアルタイムに共有・閲覧できるクラウド型システム。服薬支援クラウドサービスは、クラリオン開発の服薬支援装置「服薬支援ロボ」を活用し、誤飲防止などの服薬管理と、患者を中心とした包括ケアに関わる関係者の業務効率化を支援するクラウドサービスとなる。

 今回の試験導入では、笠間市内の居宅療養患者3名に服薬支援ロボを提供。また介護健診ネットワークとの連携により、笠間市のスタッフや薬剤師、患者の家族、地域の介護・医療関係者が、要介護者の服薬履歴や残薬の情報を参照できるようにした。

 その結果、自分で薬が飲めなかった患者が、服薬支援ロボの支援により自分で自発的に薬を服用できるようになったとする。予定時間に服薬されなかった場合も、ロボットが再度服薬をアナウンスすることで飲み忘れを防げたという。

 また薬剤師は、介護健診ネットワークを通じて要介護者の服薬状況が確認可能になった。さらに、人感センサーの反応履歴を確認することで、患者の活動量などをより正確に把握できるようになったとしている。