太陽光パネル大手の中国JAソーラー(JA Solar)社は20日、エジプトの紅海地域におけるメガソーラー(大規模太陽光発電所)のプロジェクトに対し、出力11MWの太陽光パネルを供給したと発表した。

 同プロジェクトは、アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ首長国の再生可能エネルギー事業者であるMasdar(マスダール)社が開発を担当し、アブダビ政府が資金を提供している。

 紅海地域の観光産業向けに電力を供給するためのプロジェクトであり、太陽光とディーゼルを組み合わせたハイブリッド発電プロジェクトとしては北アフリカで最大という。

 マルサアラム(Marsa Alam)、シャラティーン(Shalateen)、アブラマド(Abu Ramad)、ハラエブ(Halayeb)の4つの発電所で構成し、総発電容量は14MWに達する。既存のディーゼル発電機に太陽光パネルを組み合わせ、ハイブリッド型とした。

 太陽光とのハイブリッド構成にすることで、ディーゼルで使用する軽油の燃料費や輸送費の節約、温室効果ガス排出量の大幅削減につながるとしている。同プロジェクトの完成後には、2万5800世帯に電力を供給し、温室効果ガスの排出量を年間4万2700t削減できると見込む。

 JAソーラー社のジアン・シエ(Jian Xie)社長は、「砂漠という極めて厳しい気候の下で進められるプロジェクトのため、太陽光パネルにも高い信頼性が要求された」と述べ、同社製太陽光パネルの信頼性に自信を示している。