再エネがガス火力を追い抜く米国

図4●地域別の新規導入額
図4●地域別の新規導入額
(出所:BNEF)
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 2040年までに新規導入される電源を、地域・国別にみると(図4)、中国では多い順に、大規模太陽光901GW、陸上風力701GW、分散型太陽光224GWと、上位3位を再エネが占める。次いで、原子力144GW、水力53GW、洋上風力41GWとなっている。また、揚水発電や蓄電池といった需給調整用電源(Flexible Capacity)も、264GW新設される。

 また、インドでは、多い順に大規模太陽光259GW、石炭火力209GW、分散型太陽光109GW、陸上風力94GW、水力59GW、ガス火力54GW、原子力33GW、洋上風力6GW、バイオマス5GWとなっている。需給調整用電源は130GW新設される。

 欧州では、陸上風力275GW、大規模太陽光264GW、分散型太陽光225GW、洋上風力64GWと、上位4位を再エネが占める。次いで、水力7GW、バイオマス2GWとなっている。需給調整用電源は110GW新設される。また、石炭・ガス火力213GW、原子力51GW廃棄される。

 米国でも、陸上風力203GW、分散型太陽光199GW、大規模太陽光175GW、洋上風力4GWと、上位4位を再エネが占める。需給調整用電源は134GW新設される。また、石炭火力が187GW、原子力が34GW廃棄される。

 この結果、欧州では2040年の発電量で再エネが約70%(2015年は約32%)を占める見通し。米国では、再エネが2015年の14%から2040年には44%に増える一方、ガス火力が33%から31%に減り、再エネがガス火力を追い抜く。