ネクストエナジーがパネルを納入し、O&Mを担当するメガソーラー
ネクストエナジーがパネルを納入し、O&Mを担当するメガソーラー
(出所:日経BP)
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 太陽光発電関連事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)は、東京証券取引所に開設されたインフラファンド市場への上場を目指す。複数のメガソーラー(大規模太陽光発電所)で構成する総資産50億~100億円の投資法人を今秋に設立、来年年明けには上場申請し、3月の上場を予定する。

 東証のインフラファンド市場には6月2日に、タカラレーベン傘下のタカラレーベン・インフラ投資法人(東京都千代田区)が第1号銘柄として上場を果たした(関連記事)。タカラレーベン・インフラ投資法人は、10サイトの太陽光発電所から構成され、太陽光パネル容量17.9MWで、総資産は約87億7300万円となっている。

 ネクストエナジー・アンド・リソースは、今年2月に運用会社としてネクスト・ソーラー・アセットマネジメント(東京都新宿区)を設立した。今秋に設立・登録を予定している投資法人は、同運用会社と資産運用委託契約を結ぶことになる。

 投資法人のインフラ資産は、10数サイトで20MW程度の太陽光発電設備を予定しており、上場時点の資産規模は50億~100億円になる見込み。自社で開発・保有している案件のほか、他社から稼働済み案件を買い取ることで、投資資産を構成する。上場後に新たにメガソーラーを組み入れることで、3年程度で500億円程度の資産規模に拡大する計画。

 ネクストエネジーは、太陽光発電所のEPC(設計・調達・施工)サービスからO&M(運営・保守)を主力としている。投資対象となるメガソーラーのO&Mをネクストエナジーが請け負うことで、発電所の運営・管理を最適化して投資家への還元を目指すとともに、グループ経営としての相乗効果を高める。

 同社では、太陽光発電設備を自社開発・販売するなど、発電コストの低減に取り組んでおり、こうしたノウハウを投資法人の発電インフラにも投入する。O&Mを請け負う太陽光発電所には、すべてストリング(パネルの直流回路)ごとの発電量監視システムを導入し、経済効率を最大化することで資産価値を高めるという。