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ヘビ型ロボに要救助者の声を聞き取る能力が加わる

  • 工藤 宗介=技術ライター
  • 2016/06/02 08:27
  • 1/1ページ
能動スコープカメラ(写真:東北大学のプレスリリースより)
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複数のマイクを搭載してマイクアレイを構成した(写真:東北大学のプレスリリースより)
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熊本地震の倒壊木造家屋を模擬した瓦礫空間への進入(写真:東北大学のプレスリリースより)
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VB-MRNMF方式による入力音のスペクトログラムと音声強調結果のスペクトログラム(図:東北大学のプレスリリースより)
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 東北大学と早稲田大学、京都大学、東京大学、筑波大学、国立情報学研究所(NII)は2016年6月1日、瓦礫内捜索用ヘビ型ロボット「能動スコープカメラ」に複数のマイクを搭載し、音響信号処理に基づく音声強調技術によって、瓦礫奥深くの要救助者が発する声を聞き取るシステムを開発したと発表した(ニュースリリース)。

 能動スコープカメラは、内視鏡の表面に分布型振動のためのアクチュエーターを搭載したことで、瓦礫や配管などの狭く深い場所に進入できるヘビ型ロボット。数cmの瓦礫の隙間をぬって深さ数mまで探査できる性能を持つ。一方、ロボットの動作に伴って発生するノイズが、瓦礫内の声の聞き取りにおける大きな障害となっていた。

 今回、能動スコープカメラの構造を、柔軟チューブを用いた新しい設計に変更することで、バス方式で接続された多数のマイクを一定間隔で搭載してマイクアレイを構成した。多数のマイクを瓦礫内に分布させることで、要救助者の音声を多数の位置で、位相情報を含めて取得できる。

 更に、2種類の音声抽出・強調技術を開発した。VB-MRNMF方式は、リアルタイムの音声強調が可能で、主に瓦礫内で要救助者を捜索する際に利用する。IVA+ポストフィルター方式は、数十秒の事後解析処理時間が必要だが、より鮮明な音声を得ることができ、要救助者の状況や健康状態の聞き取りなどに使われる。

 いずれも、入力音のスペクトログラムの大部分が雑音であり、音声は少ない「スペクトログラム上のスパース性」を活用したスパース信号処理に基づいた手法となる。実証実験では、熊本地震の現地調査に基づき、倒壊木造家屋の内部を模擬した試験評価用瓦礫を製作し、従来と比べて飛躍的に高い聞き取り性能を確認した。

 内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環となる。

ロボット技術の専門誌 日経Robotics、ロボット産業の拡大に向けてグローバルな最先端の技術情報をお届けします。

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