大阪府高石市は、「健幸のまちづくり協議会」を産学官の共同で設立する。5月29日に設立総会を開催、役員の選任などを行う。発起人は、高石市長、高石商工会議所会頭、一般社団法人高石市医師会会長、高石市歯科医師会会長、高石薬剤師会会長、社会福祉法人高石市社会福祉協議会会長、一般財団法人高石市保健医療センター理事長。
協議会では3つの分科会を運営していく。活動内容は以下の通り。
1.健幸づくり分科会
「健幸づくり教室」など対象プログラムへの参加や、日々の歩数などに応じてポイントを付与する「健幸ポイント事業」を実施する。高石市では、設立総会での承認を得たうえで6月中にも運営事業者を公募する予定だ。「健幸ポイント事業」を実施運営しながら、事業の効果的・継続的な実施について検討する。
「健幸ポイント事業」は2014年度から3年間、高石市を含む6自治体などが参加して実証事業が行われた。高石市では、参加者の平均歩数が国推奨の1日平均8000歩を上回るなどの成果が見られた。実証は終了したが、17年度は、高石市が単独でポイント事業に取り組む。将来的には、社会保険の保険者との共同実施なども想定しているという。
分科会ではそのほか、企業の“健康経営”についての勉強会なども実施する。
2.健幸リビング・ラボ運営分科会
高石市総合保健センター内に、商品・サービスを開発する健幸リビング・ラボの拠点を形成・運営する。リビング・ラボとは、欧米で導入が進む、住民(ユーザー)を巻き込み共創型で製品やサービスの開発を進めていく仕組みや拠点のこと。モニターを通じたテストや、コワーキングスペースの設置などの環境整備と併せて、ヘルスケア産業を創出・育成する。
健幸リビング・ラボ運営についても、「健幸ポイント事業」と同様、設立総会での承認を得たうえで6月中にも運営事業者を公募予定。
3.健幸フェスティバル&高石マルシェ分科会
毎年11月23日に健幸づくりの啓発のため、物産の販売とウォーキングイベントを行う“健幸フェスティバル&高石マルシェ”を開催する。
高石市では、「健幸のまちづくり協議会」の活動のための2017年度事業費として、合計5638万9000円を予算化。内訳は健幸づくり分科会が3658万9000円、健幸リビング・ラボ運営分科会が1738万5000円、健幸フェスティバル&高石マルシェ分科会が241万5000円である。