太陽光パネル大手の中国トリナ・ソーラーは5月15日、同社製パネルを採用した15MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「サンシャインコースト・ソーラーファーム(Sunshine Coast Solar Farm)」が、オーストラリア・クイーンズランド州バルドラで2017年中頃に稼働を開始する見込みであると発表した。

 オーストラリアで5番目に大きなメガソーラーで、バルドラにある24haの用地に建設している。

 地元であるサンシャインコースト市が単独でこのメガソーラーを所有し、現在の電力コストに基づくと、30年間にわたって最大2200万ドルの費用削減効果を見込んでいる。これにより同市は、施設や業務で使用する電力の100%を再生可能エネルギーで賄う豪州初の自治体となるという。

 EPC(設計・調達・施工)およびO&M(運用・保守)サービスはオーストラリアの建設大手であるDowner社が担当し、トリナが5万7000枚の両面発電タイプの太陽光パネル「Duomax PEG14」(出力315W)を供給した。

 この地域は風が強く、南半球では「サイクロン(cyclone)」と呼ばれる台風などの厳しい気象条件にさらされる。このような状況に対応するため、両面ガラスやフレームレスにより信頼性を向上した「Duomax」の採用を決めたという。両面発電により均等化発電単価(LCOE)の改善も見込む。

 また、直流回路を1500V仕様で設計した、オーストラリアで最初のプロジェクトの一つという。ピーク時に15MWの出力であれば、市役所や市営のレジャー施設、公園、図書館、美術館など市の全施設に電力を供給できるとしている。

豪サンシャインコーストで建設中の「Sunshine Coast Solar Farm」
豪サンシャインコーストで建設中の「Sunshine Coast Solar Farm」
(出所:Trina Solar)
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