「次世代電子薬歴システム Musubi」の利用イメージ
「次世代電子薬歴システム Musubi」の利用イメージ
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 デジタルヘルスベンチャーのカケハシは、総額約9億円の資金調達を完了したことを発表した。調達先は、グロービス・キャピタル・パートナーズと伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、Salesforce Ventures、SMBCベンチャーキャピタル、および既存投資家であるDraper Nexus Venture Partners、グリーベンチャーズ、500 Startups Japanである。

 カケハシは現在、薬局向けの基幹業務システム「次世代電子薬歴システム Musubi」を手掛けている。今回の資金調達は、Musubiのさらなる機能拡充と新規事業立ち上げを見据えた組織基盤の強化を目的とする。

 具体的には、積極的にエンジニアを採用して開発体制を強化し、顧客のフィードバックを反映したMusubiの機能拡充と改善を行う。さらに、医療業務システムとしてスケール化に耐えうるシステム基盤の強化を進める。また、導入支援・カスタマーサポート体制の強化、営業提携の加速と社内営業体制の強化を実施し、より高品質なサービス提供の実現を目指す。
 Musubiは、現場の薬剤師が目指す理想のコミュニケーションを形にする支援ツール。服薬指導の内容が自動で薬歴のドラフトとしてクラウド上に残せるため、薬剤師は患者とのコミュニケーションと薬歴記入を同時に行える。これにより、毎日2~3時間かかる薬歴記載にかかわる薬剤師の業務負担を、大幅に削減できるという。また、患者の健康状態や生活習慣に加えて季節や過去処方、過去薬歴なども参照し、各患者に最適な健康アドバイスを薬剤師に提示できる。