出力19.5kWの小型風車を採用
出力19.5kWの小型風車を採用
大間町の発電所(出所:多摩川ホールディングス)
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秋田県にかほ市では2基が稼働
秋田県にかほ市では2基が稼働
後ろに見えるのは鳥海山(出所:多摩川ホールディングス)
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 多摩川ホールディングスは4月23日、青森県下北郡大間町において、出力20kW未満の小型風力発電設備が売電を開始したと発表した。

 定格出力19.5kWの小型風車1基を設置し、4月20日に系統連系した。発電事業者は、同社グループのGPエナジー3(東京都港区)となる。

 大間町は、国内でも比較的、風況が良い地域で小型風力発電に向くとしている。

 風車は、アイルランドC&F Green Energy社製を採用した。定格風速が9.0m/s、ブレート(羽根)の回転直径は13.1mとしている。

 また、5月8日には、秋田県にかほ市でも、同じC&F社製の風車2基を使った合計出力40kW未満の風力発電所が稼働を開始したと発表した。この発電所は、多摩川ホールディングスの多摩川エナジーが開発し、完成後に売却した。

 定格出力20kW未満の小型風力については、固定価格買取制度(FIT)による2017年度認定分まで、売電単価55円/kWh(税抜き)で20年間、売電できる。

 ただ、2017年度に開催された調達価格等算定委員会で、将来的に発電コスト低下によるFITからの自立が見込めないことなどから、同カテゴリーの継続に否定的な見方が大勢を占め、2018年度認定分からは、「陸上風力」カテゴリーに統合された経緯がある。

 多摩川ホールディングスは、2017年度までに認定を取得した小型風力案件を北海道・東北で50カ所、取得したことを2018年2月に公表している。