太陽光発電設備の共同購入事業の概要
太陽光発電設備の共同購入事業の概要
(出所:アイチューザー)
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キャンペーンのロゴ
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 アイチューザー(東京都品川区)は4月26日、神奈川県との間で「太陽光発電設備の共同購入事業に関する協定」を締結したと発表した。5月17日から「神奈川県 みんなのおうちに太陽光」キャンペーンを展開し、購入希望者の募集を開始する。

 同事業は、太陽光発電設備の購入希望者を募り一括発注することにより、スケールメリットを生かして価格を低減し、さらなる普及拡大を進めることを目的としたもの。公募型プロポーザルに準じた方式により、アイチューザーを共同購入事業者に選定した。

 事前に購入希望者を参加登録するとともに、販売施工事業者の入札参加意向を募り、具体的なスケールメリットを把握した上で入札によって価格を競い合う仕組み。6月20日に入札により販売施工事業者を決定し、その後、個別見積もりを提供し8月8日までに購入判断してもらう。購入・施工は2020年3月末に終了する予定。

 専門家が販売施工事業者を選定するため、住民は製品・販売会社・施工品質の比較検討などに煩わされない利点がある。事前の見積書では製品や価格、初期費用の回収年数を分かりやすく説明し、納得した上で購入を判断できる。共同購入により市場価格の10~20%割安な落札を目指す。

 アイチューザーは、2008年にベルギーで設立、2017年に日本法人を設立した。行動経済学を活用した共同購入事業のビジネスモデルを10年間にわたって構築し、消費者心理を刺激して行動に移行させる「ナッジ」と呼ばれる「後押し」の活用など、欧州で培ったノウハウを活用した共同購入事業モデルを提供している。

 神奈川県では、2014年4月に「かながわスマートエネルギー計画」を策定し、火力発電などの集中型電源から太陽光発電などの分散型電源への転換を進め、エネルギーの地産地消を目指している。今回の共同購入事業もその一環。

■変更履歴
記事公開当初、5段落目で「ナレッジ」としていましたが,「ナッジ」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2019/5/10]