サンスターは“スマートハブラシ”を発売
サンスターは“スマートハブラシ”を発売
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 口腔ケア学会は5月9日を「口腔ケアの日」と制定することを、2016年4月下旬開催の同学会・総会学術大会で決定した。口腔ケアの重要性を一般に周知する機会とし、啓発活動に力を入れる。

 最近の研究では、口腔内を健康に保つことで「口の中のみならず全身に良い影響を及ぼす」(口腔ケア学会)ことが分かっている。同学会はこうした事実が一般には広く知られていないとみて、啓発に乗りだす。歯ブラシの動きをセンサーとスマートフォンで可視化する“スマートハブラシ”をサンスターが2016年4月に発売するなど、デジタルヘルス分野でも口腔ケアへの関心は高まっている(関連記事)。

 同学会は4月の学術大会で発表された口腔ケアの重要性を示す成果として、(1)がん患者の外科手術後の予後との関係、(2)妊娠初期からの重要性、を挙げている。(1)は千葉大学医学部附属病院の調査によるもので、口腔ケア開始後に入院したがん手術患者群の在院日数が、そうでない患者群に比べて有意に短いことを示した。(2)は174人の妊婦を対象とした順天堂大学の調査によるもので、妊娠初期(平均10週)の時点で妊婦の100%が歯肉炎を発症していることを明らかにした。