図1●出力区分別の割合 
図1●出力区分別の割合 
(出所:いちごグループホールディングス)
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図2●日射量ランク別の割合 
図2●日射量ランク別の割合 
月平均日積算傾斜面日射量(kWh/m2・日)で、Aは4.00以上、Bは3.75以上~4.00未満、Cは3.50以上~3.75未満、Dは3.50未満。(出所:いちごグループホールディングス)
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 いちごグループホールディングスは4月19日、2016年2月期決算を発表した。2016年2月期の業績は、売上高496億9900万円、経常利益138億8900万円となり、前の期に比べ16.4%の増収、同91.4%の増益となった。また、同日、メガソーラーを運用資産とした投資法人の設立準備を開始し、インフラファンド市場への上場を目指すと発表した。

 2016年2月期のセグメント別収益では、クリーエネルギー部門の売上高16億2800万円、営業利益3億2300万円となり、売上高は前の期に比べ2.68倍、営業利益は同3.47倍となった。これは、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の売電収入などが6億8300万円と前の期に比べ2.7倍に増えたことが貢献した。

 同社のメガソーラー事業は、売電開始もしくは開発の確定した発電所は35カ所(合計出力約112MW)、そのうち現時点で売電開始済みは26カ所(約45MW)となっている。買取単価の割合は、40円/kWh(税抜き)が20カ所(34MW)、同36円が9カ所(68MW)、同32円が6発電所(10MW)という内訳だ。

 地域別では、東京電力管内が56.8MW(そのうち売電開始済み2MW)、中国電力管内が18.9MW(同7.5MW)、北海道電力管内12.2MW(同12.2MW)、沖縄電力管内8.4MW(同8.4MW)、四国電力管内が6.1MW(同6.1MW)、東北電力管内4.6MW(同2.3MW)、中部電力管内3.2MW(同1.8MW)、九州電力管内1.4MW(同1.4MW)となっている。

 また、出力区分別(図1)と日射量ランク別(図2)も公表した。日射量ランクは、月平均日積算傾斜面日射量(kWh/m2・日)で、Aは4.00以上、Bは3.75以上~4.00未満、Cは3.50以上~3.75未満、Dは3.50未満。Aが63%、Bが31%を占めている。

 同社は、現在、「いちごオフィスリート」と「いちごホテルリート」という2つの不動産投資信託・J-REIT(リート)を運用している。加えて、4月19日、メガソーラー資産を運用資産とした投資法人の設立準備を開始すると発表した。東京証券取引所に開設されたインフラファンド市場への上場を目指す。

 同社では、「現在、稼働中のメガソーラーは、北海道から沖縄まで日本全国に分散の効いたポートフォリオをすでに形成している」とし、インフラファンド市場への上場では、これまでのメガソーラー事業でのノウハウと、2つのJ-REITでの実績を基盤に、投資主価値の最大化を目指すとしている。