NECの電力事業者向け大型蓄電システムのイメージ
NECの電力事業者向け大型蓄電システムのイメージ
(出所:NEC)
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 NECおよび同社のエネルギー関連子会社である米NEC Energy Solutionsは4月11日、中国のエネルギーサービス企業Ray Power Systemsに出力9MWの大型蓄電システムを2基納入し、稼働を開始したと発表した。

 同システムは、内モンゴル自治区オルドス市にあるHang-Jin(ハンジン)発電所、河北省唐山市のFeng-Run(ファルン)発電所に設置し、Ray Power Systemsが保有・運用する。電力系統における周波数や電圧などの電力品質を維持するための周波数調整サービスを提供する。

 また、山西省Puzhou(プーヂョウ)市においてもRay Power Systemsから出力6MWの蓄電システムを受注した。現在は納入・設置作業中で、2019年前半に稼働する予定。

 今回の中国での3件を含め、世界各国での蓄電システムの納入実績は750MW以上になる予定。

 太陽光や風力発電など変動性の再生可能エネルギーは自然条件などによって発電量が変動するため、周波数調整サービスで需給バランスを調整することで電力の安定供給が実現する。大型蓄電システムは、火力発電と比べて迅速・効果的に周波数調整サービスを提供できるため、発電所の収益性を改善できるとしている。