図1:「ZW-7000」シリーズ
図1:「ZW-7000」シリーズ
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図2:白色共焦点方式(上)と従来方式(下)の比較
図2:白色共焦点方式(上)と従来方式(下)の比較
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 オムロンは、センサーヘッドを移動させながら連続して測れるファイバー同軸変位センサー「ZW-7000」シリーズを2016年4月1日に発売する(図、ニュースリリース)。新たな測定原理として「白色共焦点方式」を採用し、さまざまな素材や形状の測定対象物(ワーク)の高さを、1つのセンサーヘッドで高精度に測定する。このため、従来に比べて検査時間を縮められるという。

 新方式は、センサーから白色光を色(波長)別に集光位置を変化させて照射し、焦点を結んだ波長光だけを反射光として受光。その色情報によって高さを測定する。鏡面や粗面、透明といった材質の違うワーク、曲面や狭小スペースなど形状の異なるワークが混在しても、センサーヘッドを静止させることなく高さを測定できる。

 一般的な測定方法であるレーザー三角測距方式は、ワーク表面のざらつきによって発生する多重反射光をセンサーが受光する仕組みで、移動しながら測定すると誤差が生じやすい(図2)。そのため従来は、センサーヘッドの向きや角度を調整したり静止させたりする必要があり、高精度な計測と検査時間の短縮を両立するのが難しかった。それに対して白色共焦点方式は、測定に関係のない多重反射光を受光しないので、粗面を移動しながら測定しても安定して測れるという。

 さらに新センサーは、EtherCAT同期と外部トリガー同期の2種類の位置同期機能を備える。これにより、移動と測定タイミングを正しく同期させられるため、移動しながら狙った箇所を高精度に測定できる。