再エネ電力の供給体制
再エネ電力の供給体制
(出所:3社共同のニュースリリース)
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 東京急行電鉄は、三軒茶屋駅から下高井戸駅まで10駅を結ぶ路面電車である世田谷線について、3月25日から水力と地熱のみで発電した「再生可能エネルギー100%」による運行を開始した。

 東京都世田谷区にある両駅間の距離は約5kmになる。東北電力と東急パワーサプライ(東京都世田谷区)の協力のもとで達成する。

 都市型鉄軌道線における「再エネ100%」電力による通年・全列車の運行は国内初という。2018年度における世田谷線の電力使用見込みは215万6000kWhで、1年間で東京ドーム約0.5個分に相当する1263t-CO2の二酸化炭素を排出していた。

 東北電力およびグループ企業の東北自然エネルギー(仙台市)が保有する水力発電所(227カ所)と地熱発電所(5カ所)の一部で発電された電力(FIT適用外)を安定的に供給する。また、東急パワーサプライは、東北電力の取次事業者として東急電鉄と再エネ電力の需給契約を締結した。

 東急電鉄は、2018年度から中期経営計画のスローガン「Make the Sustainable Growth」実現のための重要テーマのひとつに「低炭素・循環社会」を位置付けており、今回の取り組みもその一環になる。

 このほかにも東急電鉄では、田園都市線と大井町線へ低騒音化した新型車両の投入や、池上線戸越銀座駅で木造駅舎を継承したリニューアルなどを行っている。