太陽光パネル点検サービスの手間と期間を削減
太陽光パネル点検サービスの手間と期間を削減
「Japan Drone 2019」に出展(出所:日経BP)
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 NTTドコモは3月8日、ドローン(無人小型飛行体)を活用したサービスを支援するプラットフォーム「docomo sky」の提供を、同日から開始すると発表した。まず、太陽光パネルの点検向けに提供を開始した。

 ドローンの機体、通信、クラウドコンピューティング上でのデータの管理や解析など、サービス提供に必要な環境一式を提供する。

 ドローンと携帯電話通信網を常時、接続する仕組みは、携帯電話会社の持つノウハウが生きる部分となる。

 複数台の自動飛行、目視外での遠隔操作、機体情報や飛行管理が可能なほか、撮影した画像データなどをリアルタイムでクラウド上に送信し、管理や温度分布で異常を示している部位を特定、レポートを作成するまでを自動化した。

 このデータ管理以降の自動化では、海外企業の人工知能(AI)の技術を活用している。

 同社によると、出力2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の太陽光パネル点検を人手で点検・分析した場合、通常4日から1週間程度かかるが、自動化により2~3日に短縮したとしている。

 自動作成されるレポートは、太陽光パネルの故障モードなどの分析ではなく、温度分布が異常を示した場所と、その大きさ(大・中・小)の分類としている。

 同社によるドローンの活用は、2017年に自社の携帯電話無線基地局の点検で始まった。ここで培った自動飛行、自動撮影、撮影画像のリアルタイム送信などに加えて、AIによって状況を判定する機能を開発し、今回のプラットフォームを実現したという。