システム構成のイメージ
システム構成のイメージ
(出所:ダイヘン)
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 パワーコンディショナー(PCS)メーカーのダイヘンは、太陽光発電用のPCSと変電設備をパッケージ化した「DISOLA PACK」シリーズに、蓄電池システムを加えた「DISOLA POWER STORAGE PACK」を3月に発売すると発表した。

 太陽光発電用のPCS、蓄電池、蓄電池用PCS、高圧連系盤、昇圧変圧器を、一つの筐体に収めたオールインワンパッケージで供給し、最短1日で設置を可能にした。

 太陽光発電電力を自家消費する工場・ビルを対象とし、業界初となる自律分散協調型のFEMS(工場エネルギー管理システム)を実現できるとしている。

 太陽光発電システム、蓄電池システムを使ったFEMSの導入には、高機能、高額なシステムを構築した上、複雑な管理が必要になることが課題となっている。これを安価で簡易に構築、運用できるようにしたという。

 今回のシステムでは、独自に開発した自律分散協調アルゴリズムを搭載した。従来は、中央監視制御装置を設け、太陽光発電用と蓄電池用のそれぞれのPCSの稼働状況に応じ、それぞれを制御する必要があった。今回は、自律分散協調型のシステムを実現したことで、中央監視制御装置なしで、常に最適な充放電が可能になるという。設備導入時の初期コストも削減できるとしている。

 余剰電力の充電を最適化し、電力需要のピークカットや負荷平準化によって、工場の電気料金を低減できる。また、工場における生産量の拡大や増改築など、電力使用量の大幅な変更に伴う設備導入や削減にも対応できる