「CXDI-710C Wireless」
「CXDI-710C Wireless」
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「CXDI-810C Wireless」
「CXDI-810C Wireless」
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 キヤノンは2017年3月7日、DR(Digital Radiography)方式のワイヤレスX線デジタル撮影装置の新製品2機種を発表した。同年7月1日に発売する。

 「CXDI-710C Wireless」と「CXDI-810C Wireless」の2品種。従来機種「CXDI-701C Wireless」「CXDI-801C Wireless」の基本性能を踏襲しつつ、軽量化と使いやすさの向上を図った。

 外装部にカーボン素材を使用することで、CXDI-710C Wirelessでは半切サイズとして業界最軽量をうたう約2.3kgを実現した。外装デザインに関しては、撮影部の裏面の四辺に指をかけられるホールド部を設置し、片手での持ち運びや撮影時の位置決めが簡単にできるようにした。

 従来機種と比べて堅牢性を高めたほか、撮影部内に液体が侵入しにくい構造にして保護等級IPX7に準拠させた。撮影部の表面には白色を採用し、撮影場所の明るさに左右されずX線の照射範囲を確認できる。

 従来の標準同期モードやX線自動検出モードに加え、コントロールPCを使わずに撮影部とX線発生装置のみで撮影できる「スタンドアローンモード」を新たに搭載。撮影した画像は撮影部の内蔵メモリーに最大99枚まで保存できることから、電波状況が不安定な環境や緊急時でも撮影可能という。

 充電方法として、バッテリーチャージャーやワイヤリングケーブルに加え、新たに「ドッキングステーション」(別売)に対応。ドッキングステーションは、バッテリーパックを撮影部から取り外すことなく充電できるほか、撮影部の保管にも利用できる。背面部にはLANケーブルを装着できる機構を備え、データ転送も可能である。

 このほか、X線発生装置との信号制御や撮影部への電源供給、コントロールPCとの接続インターフェースとしての機能を1つにまとめた「マルチボックス」や、撮影部がスタンドやテーブルに収納されている環境でも撮影部の選択や状況確認ができる「ステータスインジケータ」を、別売りのオプション製品として用意する。

 価格はCXDI-710C Wirelessが2200万円、CXDI-810C Wirelessが2000万円(ともに税別)。