在宅医連携、多職種間情報共有をサポート

 IIJ電子@連絡帳サービスの主な機能は6つ。(1)患者基本情報の登録・一覧、(2)多職種のチームが患者にひも付いて掲示板形式でコミュニケーションをとる掲示板機能、(3)疾病状況や処方情報、要介護認定の際の評価情報などをまとめた医療・介護連携サマリーや薬剤サマリー、(4)主治医意見書や訪問看護指示書の作成・発行などを支援する定型文書発行機能、(5)患者にひも付かずにグループを作成してコミュニケーションやカンファレンスなどを実施できるグループ機能、(6)文書ファイルや画像ファイルを共有するファイル添付機能、である。

掲示板機能による多職種情報共有画面
掲示板機能による多職種情報共有画面
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ヘルスケア事業推進ビジネス推進課の小椋氏
ヘルスケア事業推進ビジネス推進課の小椋氏
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 また、複数の在宅医で24時間365日対応する連携型の機能強化型在宅療養支援診療所として加算できるようサポートする。医療・介護サマリーや薬剤サマリーによる在宅医どうしの情報共有に加え、各種サマリー文書や検査結果などをファイル添付してやり取りすることで、それぞれの受け持ち患者の情報を適宜共有できる。「連携型では月1回の在宅医どうしの対面カンファレンス実施の要件があるが、(これらの機能を使いながら)非対面で連携機能強化型在宅療養支援診療所として機能できるようサポートする」(小椋氏)。

 IIJ電子@連絡帳サービス単体では医療機関の電子カルテなどの施設内システム、訪問看護ステーションの介護系システムとの連携機能は提供していないが、外部接続用ゲートウエイを提供する予定もある。「電子カルテや介護系システム、あるいはバイタル測定機器の連携ニーズは高い。各社のシステムが接続できるよう、すでに構築している外部接続用ゲートウエイを要望のある自治体に個別機能として提供していく」(喜多氏)。

 同社ではIIJ電子@連絡帳サービスを、2017年4月に北関東の自治体(人口10万人規模)で稼働させるほか、人口100万人規模の九州の自治体でも2017年度中の導入を予定しているという。機能面ではスマートフォンやタブレット端末用に最適化したアプリを開発し、マルチデバイスに対応していく。