「マイME-BYOカルテ」の画面イメージ(資料:神奈川県)
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「マイME-BYOカルテ」の将来像(資料:神奈川県)
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※「新・公民連携最前線」2016年3月2日付の記事より

 神奈川県は、個人の医療情報や検診情報、日々の生活上の健康情報などをデータベース化して、本人が必要なときに閲覧できるシステム「マイME-BYO(みびょう)カルテ」の実証事業を3月1日から開始した。スマートフォンやパソコンでアクセスして自身が健康管理できるようにするもので、民間企業が提供しているアプリケーションとのデータ連携にも対応する。

 ICTを活用して県民が自分で健康管理できることを目指す「かながわマイカルテ構想」の一環。病気にまでは至らないが、病気に向かって変化している「未病」の見える化を目指す。同県が開発したマイME-BYOカルテでは、身長・体重・血圧などの身体データ、アレルギーの有無、病歴・薬歴、薬の副作用の記録、ワクチン接種記録、日々の生活記録などをクラウドコンピューティングで登録・閲覧できる。

 自分で入力したデータのほかに、民間企業が提供する健康管理・薬剤管理用アプリケーションのデータも参照できる。実証事業で対応するアプリケーションは、活動量計や体組成計との連携アプリ「CARADA(からだ)」(エムティーアイ)と、お薬手帳アプリの「お薬手帳プラス」(日本調剤)、「ファルモ」(グッドサイクルシステム)の3種。

 対象は原則として同県民。同県内に通勤・通学先、通院している医療施設がある場合なども利用できる。3月1日から利用登録を開始。2017年3月までに1万人、2019年3月には50万人の登録を目指す。今後は、市町村や民間企業との連携を進めていく。連携する民間アプリケーションを拡充するほか、歩数や睡眠などの情報も登録して、AI(人工知能)を活用した健康アドバイスを提供。データを匿名化して、新薬や新技術開発のためのビッグデータとして活用することなども検討する。