固定価格買取制度(FIT)の調達価格等算定委員会が2月7日に開催され、2018年度における調達価格(買取価格)の委員長案が発表された。10kW以上の非住宅太陽光は18円/kWh(税別・以下同)となり、2017年度の21円/kWhから3円の引き下げとなった。

 2017年度から2000kW(2MW)以上の太陽光については入札制に移行したため、10kW以上2MW未満の規模の太陽光に関して、2018年4月以降の認定分から18円/kWhの買取価格が20年間、適用される。

 3円の引き下げとなったのは、算定根拠の前提となるコストと設備利用率を変更したからだ。システムコストは、2017年度想定の24.4万円/kWを2018年度想定では22.1万円/kWに下げた。また、設備利用率は2017年度想定の15.1%を2018年度想定では17.1%に上げた。これは過積載率が上がる中で、設備利用率の上位25%の水準を採用したため(関連記事)。

 10kW未満の住宅太陽光に関しては、昨年に2017~19年度の3年度分を決定している。それによると、出力制御機器の設置義務のない地域の場合、2018年度・26円/kWh、2019年度・24円/kWh、出力制御機器の設置義務のある地域の場合、2018年度・28円/kWh、2019年度・26円/kWhとなっている。

 2017年度の住宅太陽光の買取価格は、出力制御機器の設置義務のない地域の場合、28円/kWh、出力制御機器の設置義務のある地域の場合、30円/kWhなので、2019年度まで毎年度2円ずつ、段階的に引き下げられる。

 住宅太陽光に関しては、今年度開催の算定委員会で、3年先となる2020年度の買取価格を決定するかを討議したが、今後のコスト低減の度合いを注視しつつ、「今年度の委員会では2020年度の価格は決めず、今後しかるべき時期に決定すべき」とした。

次年度には、2MW未満の非住宅太陽光の買取価格は18円/kWhに、2MW以上は2回目の入札を実施へ
次年度には、2MW未満の非住宅太陽光の買取価格は18円/kWhに、2MW以上は2回目の入札を実施へ
(出所:日経BP)
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