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HOMESocial Device > MEMSはもうかる

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MEMSはもうかる

「IEEE MEMS 2016」学会報告

  • 田中 秀治=東北大学
  • 2016/01/28 23:46
  • 1/4ページ

 2016年1月25~28日、中国・上海で国際会議「IEEE MEMS 2016(The 29th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」が開催されています。日経テクノロジーオンラインの記事「MEMSセンサー、集積化手法に新潮流」 でお伝えしてきたMEMS技術の進化方向がより鮮明になったと感じます(関連情報)。

 メーンストリームの1つは、センサーの圧倒的な高性能化です。その代表がジャイロスコープです。大学での試作でもバイアス不安定性は1°/hを普通に切っており、自動運転車やロボットへの応用に向けて着実に技術は進歩しています。mode matching、高いQ値、およびforce rebalance制御が高性能化の代表的な方法論ですが、周波数出力(FM)ジャイロスコープやwhole angel modeジャイロスコープ(関連記事)も現実的な選択肢に含まれます。

 例えば、米Univerisity of California, BerkeleyのBernhard E. Boser教授のグループでは、英Silicon Sensing Systems社のリング形ジャイロスコープ(日経エレクトロニクス、2015年11月号、p. 59)をFMジャイロスコープ(図1)として動作させ、温度安定性を2桁向上させています(Proc. IEEE MEMS 2016, p. 954)。3°/h/℃ = 0.0008°/s/℃のバイアス温度特性は、一般的なMEMSジャイロスコープのそれが0.05°/s/℃程度であることから、とても印象的です。感度(スケールファクター)の温度安定性も1.25 ppm/℃と従来の値より2桁は優れています。これらは、温度安定性に優れるFMジャイロスコープの原理から来る高性能です。

図1 FMジャイロスコープの原理
直交2自由度振動系に角速度Ωが加わると、2軸が連成し時計回りと反時計回りのモードが生じる。それぞれの固有角振動数はω0 + kΩ,ω0 - kΩであり(ω0は各軸の固有角振動数、kは構造で決まる定数)、その差を取ればΩが分かる。原理的に温度特性のあるω0の影響を受けない。(Burak Eminoglu et al., Proc. IEEE MEMS 2016, p. 954から引用)
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