国内に設置されたカナディアン・ソーラー製パネル
国内に設置されたカナディアン・ソーラー製パネル
(出所:日経BP)
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 太陽光パネルメーカー大手のカナディアン・ソーラーは1月22日、独自の「LeTID低減技術」を搭載したPERC型太陽光パネルを、2018年12月時点で全世界に2.6GW供給したと発表した。

 PERC(裏面不動態式)技術を採用した太陽光パネルは、変換効率が向上する半面、温度が50度を超えると出力が低下することがあり、これを「LeTID(高温光誘起劣化)」という。劣化割合は多結晶PERCと単結晶PERCの両方で最大10%に達することもある。

 同社は、長年にわたる材料・手法や製造装置に関する研究を通じて、こうした劣化現象の低減に成功したという。LeTID低減技術を搭載した同社製PERCパネルは、第三者機関の検査でその性能を実証されたという。

 2018年11月に発表された豪ニューサウスウェールズ大学(UNSW)の研究報告書によると、同社の多結晶PERCパネルは、75度の高温環境下における166時間の照射実験後、公称開放電圧(Voc)劣化は0.3%未満だった。これは同条件でテストされた多結晶PERCパネルの中で最も低い劣化率になるという。

 同社によると、2019年以降に生産される同社の太陽光パネルは、すべてPERC技術を採用したものになるとしている。