リコーは、ヘルスケア分野の新規ビジネスとして地域包括ケア関連事業に参入する。その第1弾として、統合医療介護連携システム「RICOH Regional Health Net」を2019年1月23日に発売する。地域包括ケアシステムにおける各施設が持つ診療・検査・処方・介護など多様な情報の一元管理・共有を可能にし、多職種間の連携を支援する。

RICOH Regional Health Netの概念図
RICOH Regional Health Netの概念図
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 同システムは、クラウドサービスとして提供される。多職種の連携を支援するため、3つのアプリケーションを持つ。すなわち(1)医療・介護情報管理アプリケーション「RICOH Regional Health Net MC」、(2)医療・介護収集連携アプリケーション「RICOH Regional Health Net EA」、(3)在宅介護支援アプリケーション「RICOH Regional Health Net HC」である。

 (1)は、患者の医療および介護に関する情報(病名・処方・検査・処置・バイタル・ADLなど)や、それぞれの施設で発生した内容を時系列での参照を可能にする。また、セキュリティーを確保したメールやポータル機能、予約・紹介などの機能により、連携先とのコラボレーション環境を提供する。

 (2)は、電子カルテやレセプトコンピューター、PACS(医用画像管理システム)などと連携して、各システムの情報を自動的にRICOH Regional Health Net へ取り込むことができるという。(3)は、在宅患者の状態管理をするためのバイタル機器と連携するとともに、患者の医療・介護情報の参照および入力するためのタブレット端末用ソフトウエアである。

 また、ヘルスケア部門に地域包括ケアサポートグループを設置する。リコーグループの地域に密着した販売・サポート体制と連携させ、地域の運用に適したシステムの導入を支援するとしている。