常磐病院院長の新村浩明氏
常磐病院院長の新村浩明氏
着用しているのは病院近くにあるスパリゾートハワイアンズの館内着であるアロハシャツ
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 日本オラクルは2016年1月14日、公益財団法人ときわ会 常磐病院が「Oracle Database 12c」を一体化したデータベースアプライアンス「Oracle Database Appliance」を用いた情報系システムを稼働させたことを発表した。

 常磐病院は福島県いわき市とその周辺で人工透析、泌尿器疾患を中心に診察を実施するときわ会グループの中核施設。2015年4月にDWH(データウエアハウス)基盤としてOracle Database Applianceを導入し、医療分野で実績のあるBI(Business Intelligence)ツール「CLISTA!」と組み合わせた情報系システムの構築を進めてきた。

 今回開発した情報系システムは、電子カルテ、医事会計システム、物流管理システム、透析管理システムなど個別システムのデータをDWHに日次で取り込んで、一元的なデータ検索や統計・分析を実行する。例えば、臨床研究のための分析データ、病棟別・医師別の患者数統計や患者待ち時間などの切り口で経営や診療を効率化するための指標を算出する。「従来は経営会議に提出するレポートを作成するのに2カ月程度かかっていた。それが基本的な指標であれば1週間程度で出せるようになった」(常磐病院情報システム課課長の木村智紀氏)。

 構築費用はおよそ3000万円(ハードウエア、ソフトウエアを含む)。今後は人事給与システムや財務会計システムを新たに連携させて、より精緻(ち)な原価計算、管理会計を実現する計画を立てており、そのための追加費用として1000万円程度を見込んでいる。