シナネンの建設した「群馬ソーラーパーク」 
シナネンの建設した「群馬ソーラーパーク」 
 (出所:シナネン)
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 シナネンとシナネンホールディングスは1月6日、 太陽光発電所の開発事業を手掛ける第二電力(大阪市中央区)から、同社が保有する日本ソーラー電力(東京都品川区)の全株式を取得したと発表した。日本ソーラー電力の総資産は約 50 億円、株式の取得総額は5億900万円となる。

 日本ソーラー電力は、関西・中部の大都市圏を中心に、屋根借りによる太陽光発電事業を展開している。出力50kW未満の低圧送電線に連系する案件に特化し、合計428カ所、パネル容量19.6MWの太陽光発電所を運営している。年間の発電量は 2万900MWhを見込んでおり、一般家庭 5800 世帯分の消費電力に相当する。

 日本ソーラー電力の今後の利益計画として、2016 年度以降、年間で営業利益2億円を見込んでいる。また、事業運営に必要な資金は、三井住友銀行からのプロジェクトファイナンスによって調達したという。

 シナネンは、関西電力・中部電力・東京電力・東北電力管内で法人向け電力販売を展開している。また、再生可能エネルギーを中心とした発電所の立案・企画を全国で手掛け、静岡県と群馬県でのメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業のほか、バイオマス発電所の建設も進めている。日本ソーラー電力の株式取得により、関西電力・中部電力管内での電源として、太陽光発電設備による電気を顧客に販売することも検討する。

 シナネングループでは、シナネンによる電源開発と電力販売に加えて、ミノス(東京都港区)による電力販売・顧客管理システムの開発、ミライフ西日本(大阪府門真市)・ミライフ(埼玉県松伏町)・ミライフ東日本(仙台市)による電力販売を通して、グループで一連のサプライチェー ンを構築し、家庭向け電力販売を含めた電力事業に取り組む。