米国の太陽光発電開発会社のソラリアント(Solariant)は2015年12月29日、鹿児島県に開発する出力41.3MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)プロジェクトを、韓国の生命保険会社に譲渡したと発表した。

 Kyobo Life社とHeungkuk Life社、Hanwha Life社という、韓国の生命保険会社3社が取得した。このプロジェクトは、ソラリアントの日本法人と、太陽光パネルメーカーの中国インリー・グリーンエナジー・ホールディングの日本法人が所有していた。

 韓国の生命保険3社は、韓国産業銀行の子会社による投資信託「Kirishima Solar Fund Private Placement Special Asset Investment Trust」を通じて、メガソーラープロジェクトのSPC(特定目的会社)であるSolariant Portfolio Two社のすべての持分を取得した。

 取得額は207億円である。Kyobo Life社、Hanwha Life社、Heungkuk Life社は、韓国の新韓銀行と三菱UFJリースから、メザニン(mezzanine debt financing)と呼ばれる借り入れ手法で資金を調達した。

 投資信託は、今回のメガソーラープロジェクトの買収のために組成された。メザニンによって調達した資金は、韓国のハナ銀行(Hana Bank)と米Darby Overseas Investments社による合弁企業、Darby Hana Infrastructure Fund Management社が管理する。

 メガソーラーには、13万2000枚以上の太陽光パネルが設置され、2017年第1四半期に完成する予定である。稼働後は玄海キャピタルマネジメント(福岡市)と東京エネシス(東京都中央区)が管理を担う予定としている。施工も東京エネシスが担う。

 稼働後の年間発電量は、日本の一般家庭1万6000世帯以上の消費電力に相当する、5000万kWh以上を見込んでいる。買取価格は40円/kWh(税抜き)で、九州電力に売電する。