2016年の市場規模は8~9GW

 2016年の国内太陽光パネル市場に関しては、公表されている統計データを総合すると8~9GWだったと推測できる。

 公的な統計には、経産省の発表する新規導入量と、太陽光発電協会(JPEA)が独自に集計する国内太陽光パネル出荷統計がある。経産省による2016年の新規導入量は約6.83GW、一方で、JPEAによる2016年の国内パネル出荷量は約6.3GWだった(図2)。それではなぜ、「8~9GW」と推定できるのか。

図2●JPEAによる太陽光パネルの国内出荷量の集計
図2●JPEAによる太陽光パネルの国内出荷量の集計
(出所:JPEA)
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 経産省の新規導入量は、連系出力なので、連系出力以上にパネルを積み増す「過積載」を考慮し、パネル容量に換算すると8~9GWと推定できる。また、JPEAのパネル出荷統計のカバー率は7~8割と見られるので、国内の全出荷量は8~9GWと見込まれ、2つの統計からの推計値は、ほぼ一致することになる。

 同様の手法で推計した2015年のパネル市場は約10~11GWだったことから、2016年は前年比で2割程度の減少となった模様だ。

 2017年については、経産省の統計は3月まで、JPEAの集計値は7~9月(速報値は11月)まで公表されている。前年同期比では、経産省は約3割減、JPEAは約2割減少となっており、設備市場の縮小傾向が続いている。