米Intel社傘下のソフトウエア開発企業である米Wind River Systems社は、センサーや小型機器などをインターネット経由で制御する用途に向け、小型機器向けOSを無償で提供する方針を明らかにした(日経テクノロジーオンライン関連記事)。
温度センサーや湿度センサーなどのデータをネットワーク管理するための、小型システムで使う組み込みOSなどを、無償で提供する。市場拡大が期待されるIoT向けOSを無償で提供する一方、機器の遠隔管理やデータ収集など、クラウド側のサービスを有料で提供することで、トータルでの収益拡大を目指す。
無償提供するのは、センサーやウエアラブル機器などに向けたリアルタイムOS「Wind River Rocket」と、32ビットMCUから64ビットCPUの機器を対象とする「Wind River Pulsar Linux」。いずれもプラットフォーム非依存で、IntelおよびARMのアーキテクチャーに対応する。
同社はこれらに加え、3つのソフトウエアからなる統合クラウド環境である「Wind River Helix Cloud」を提供しており、クラウドのサーバー向けソフトウエアから、エッジ側のセンサー機器向けソフトウエアまで、統合的に提供できることを強みに、IoT分野での顧客開拓を進めていく考えだ。