「データはつながってこそ意味があるが、医療データは行政や保険者、研究機関などに分散して存在し、生かされていない。これらのデータがつながるだけで、相当なことが期待できる」(医療ビッグデータ・コンソーシアム 代表世話人で三菱総合研究所 理事長の小宮山宏氏)――。

記者説明会に登壇した、医療ビッグデータ・コンソーシアム 代表世話人の面々。向かって左から順に、慶応義塾大学 医学部 医療政策・管理学教室 教授の宮田裕章氏、京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 健康情報学分野 教授の中山健夫氏、先端医療振興財団 理事長(京都大学大学院 医学研究科 客員教授)の本庶祐氏、三菱総合研究所 理事長の小宮山宏氏、政策研究大学院大学 理事・客員教授の小島明氏
記者説明会に登壇した、医療ビッグデータ・コンソーシアム 代表世話人の面々。向かって左から順に、慶応義塾大学 医学部 医療政策・管理学教室 教授の宮田裕章氏、京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 健康情報学分野 教授の中山健夫氏、先端医療振興財団 理事長(京都大学大学院 医学研究科 客員教授)の本庶祐氏、三菱総合研究所 理事長の小宮山宏氏、政策研究大学院大学 理事・客員教授の小島明氏
[画像のクリックで拡大表示]

 医療ビッグデータ・コンソーシアムは2015年12月14日、東京都内で記者説明会を開催。2014年11月の設立以来、40回を超える議論を重ねて取りまとめた「医療ビッグデータ・コンソーシアム 政策提言 2015」を発表した。同提言を2015年12月中に、内閣官房と総務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省に提出する。

 同コンソーシアムは「疾病予防」「先制医療」「個の医療」に資する医療ビッグデータの構築と利活用、それを通じた価値創出などを目指した、産官学連携の組織である。製薬企業やIT企業など16社が、会員企業に名を連ねる。

 今回の政策提言は(1)医療ビッグデータを「つなぐ」、(2)医療ビッグデータを「生(活)かす」、(3)医療ビッグデータで「変える」、という3つの柱から成る。2035年の日本社会を見据え、「つなぐ」ことで健康寿命の延伸を、「生かす」ことで医学・医療の技術革新をそれぞれ実現。これらを通じ、日本を「変える」ことを目指す。