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 米Ford Motor社は2015年12月2日、同社が特許を持つプラズマコーティング技術により古いエンジンを再生する手法を開発したと発表した。元々は「Mustang Shelby GT 350R」のエンジン性能を強化するためのプロセスだったが、これを廃棄されるエンジンの再生に使った。これにより、新たなエンジンを製造するよりCO2排出量が半分程度に抑えられるという。

 現在生産しているエンジンは、走行距離が数10万kmまで動作するように設計されているが、故障した場合は新しいエンジンに置き換えるしかない。従来のエンジン再生技術は、鋳鉄部品や複雑な加工工程を必要とし、エネルギー使用量が多く、法外なコストがかかるものだった。

 Ford社のプラズマコーティング技術「Plasma Transferred Wire Arc」は、エンジンブロックの内側に溶射することで工場出荷時の状態に戻すことができる。重い追加部品は必要なく、再生されたエンジンブロックは交換用エンジンのベースとして利用できる。