有機系太陽電池を搭載した自発光誘導灯「E-SEG」 
有機系太陽電池を搭載した自発光誘導灯「E-SEG」 
(出所:NEDO)
[画像のクリックで拡大表示]
所沢市内49カ所に設置した 
所沢市内49カ所に設置した 
(出所:NEDO)
[画像のクリックで拡大表示]

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は11月25日、有機系太陽電池を用いた自立型発光デバイスの実証プロジェクトを始めたと発表した。NEDOによる有機系太陽電池の実証プロジェクトの一環で、「有機系太陽電池技術研究組合(RATO)」が主体となる。

 設置場所は埼玉県所沢市内で、同市と協定を締結し、自発光誘導灯「E-SEG」の実証試験を開始した。市内の航空公園駅周辺に49個設置し、日没から日の出までの間、誘導灯として発光させ、実使用環境下における耐久性などの性能を確認する。

 E-SEG(Emergency self-emitting guidance light device:緊急時自発光誘導デバイス)とは、有機系太陽電池をLED、蓄電池と組み合わせたもので、緊急時に誘導灯として使用する。コードレスのため電源や配線の制約がなく、特殊な架台を必要としないため、低コストで設置できる。RATOが開発した。

 採用した有機系太陽電池は、低日射や低光量でも発電できるため、E-SEGを設置できる範囲が広がる。今回の実証試験では、150mm角で1mの発光体をもつ「E-SEG」を設置した。実証試験を通じて、課題を抽出して、今後の実用化につなげる。

 所沢市は「マチごとエコタウン所沢構想」を掲げ、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入に取り組んでいる。RATOと所沢市は、NEDOプロジェクトの一環として、有機系太陽電池の実証試験に関する協定を締結した。