米Intel社は、プロセッサーIC「Intel Xeon Processor D-1500ファミリー」の新製品とEthernetコントローラーICの新製品を発表した(日本語ニュースリリース)。IoTのネットワーク基盤などに向ける。

図1●Xeon D-1500ベースシステムの構成例 Intelの図。
図1●Xeon D-1500ベースシステムの構成例 Intelの図。
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図2●新製品の「Xeon D-1548」と既存製品「Atom C2752」の性能比較 Intelの図。
図2●新製品の「Xeon D-1548」と既存製品「Atom C2752」の性能比較 Intelの図。
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 今回発表になったプロセッサーICのXeon Dは、サーバーやストレージなどに向けた既存のXeon Eに比べて低消費電力性や高い電力性能比をウリモノにしている。Xeon Dの最初の製品ファミリーがXeon D-1500で、その第1弾の2製品は2015年第1四半期に出荷が始まった。Broadwell世代のCPUコアを搭載する。複数種類のI/Oインタフェースを内蔵した、Intelが言うところのSoCタイプのプロセッサーICである(図1)。14nm FinFET技術で製造する。

 今回追加されたのは全部で8製品で、CPUコア数は8個、6個、または4個である(2016年の第1四半期までに12コアや16コアの製品を発表予定)。CPUコアの動作周波数は製品によって異なり、2.4G~1.7GHz。熱設計電力は45Wまたは35W。今回の8製品はいずれも外付けメモリーのチャネルは2本で、最大DDR4-2133の速度、最大128Gバイトの容量に対応する。10Gビット/秒のEthernetポートを2つ備える。

 Intelによれば、Xeon D-1500は小型でかつ高い処理性能が必要なネットワーク機器や、クラウドストレージ、企業向けストレージ、IoTなどの用途に最適だという(図2)。現在、50を超えるネットワーク機器やクラウドストレージ、企業向けストレージ、IoT向けシステムがXeon D-1500ベースで開発されているという。例えば、NECがIoT事業強化に向けて開発した高集積サーバー「DX2000」に搭載されている(日経テクノロジーオンライン関連記事)。