高出力パネルに変更し、オオタカの餌場を確保

 注目種として33種の動植物を着工後もモニタリング対象とし、保全対象種として9種に関し、保全対策を実施する。保全対象種は、植物3種(ヤマジソ、ヒゲシバ、イトテンツキ)、鳥類3種(オオタカ、フクロウ、オオジシギ)、哺乳類1種(カヤネズミ)、爬虫類1種(ニホンカナヘビ)、昆虫類1種(チュウセンコウスグロアツバ)の9種。

 保全対策の実施場所は、計画地内(残置森林と林縁部)での生息・繁殖場所、餌場環境の確保が中心となるが、オオジシギについては計画外での生息・繁殖場所の確保(代償)となった。

 オオタカの保全に関しては、林縁部に空間を設け、餌場を確保する。具体的には、太陽光パネルを当初計画の250W品から265W品に変更することで設置面積を約1ha減らし、その分、南側の林縁部から太陽光パネルまでの餌場(狩場)となる空間を確保した。

 加えて、西側および北側の外周法面の一部で、クズなどの植物に覆われている荒地で草刈りを行い、狩りがしやすい環境を創出した。また、営巣中心域内の森林を改変しないことにした。

 また、事業地周辺のフェンスは、残置林の周りでなく、太陽光パネルの周りを囲むことによって、動物が事業外と残置林との行き来ができるように配慮する。