自己電源で駆動するタイプの1軸追尾型システムを使ったメガソーラーの例
自己電源で駆動するタイプの1軸追尾型システムを使ったメガソーラーの例
(出所:NEXTracker社)
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 米国の太陽光発電向け追尾型システムメーカーのNEXTracker社は9月29日、同社の1軸追尾型システムが、チリで建設中の出力110MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「Quilapilun」に採用されたと発表した。

 メガソーラーは、サンティアゴ首都圏(Santiago metropolitan region)に立地する。米SunEdison社が建設しており、すでに出荷を完了した。

 SunEdison社にとって、南米最南端地域(Southern Cone)において、初めての首都圏内のメガソーラーとなる。稼働開始後は、長期の電力購入契約に基づいて、チリの基幹電力網であるSistema Interconectado Central(SIC)に送電する。

 年間発電量は、チリの一般家庭11万7000世帯の消費電力を賄うのに十分な、242GWhを見込んでいる。

 SunEdison社は、太陽の位置に合わせてパネルの向きを変えるための電力を、商用電源でなく自己電源で賄える追尾型システム(Self-Powered Tracker)を採用した。

 NEXTracker社によると、供給した追尾型システムには、比較的少ない面積の地面に設置できることから、地盤に関する設置のリスクを軽減できる利点がある。施工期間の短縮にもつながると強調している。

 造成や整地など地盤の整備コストを、最大30%低減できる可能性があるとする。自立型の構造で、電力も自己生成することから、施工時や運用時のコストを削減できる上、太陽を追尾することによる発電量の増加によって、事業性が向上するとしている。