バイタルリンクの利用イメージ
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 帝人ファーマは2015年9月25日、地域包括ケア関連事業に参入すると発表した(プレスリリース)。足掛かりとして同年9月28日、患者情報の効率的な共有を可能にするシステム「バイタルリンク」を発売する。自治体や、医師会などの業界団体における採用を目指す。

 2014年10月に帝人ファーマ内に「在宅医療ICT推進部」を設立するなど、帝人グループはかねて地域包括ケア関連事業の検討を進めてきた。事業化への取り組みの1つとして今回、バイタルリンクの発売を決めたという。将来は新しい医療機器の提供なども検討しており、地域包括ケア関連事業で2024年度に売上高100億円超を目指す。

 バイタルリンクは、NTTエレクトロニクスが開発したシステム。測定器からスマートフォンなどのモバイル端末に取り込んだ在宅療養中の患者の生体情報を、医師やケアマネジャーなどの関係者がリアルタイムに共有できる。患者のケア情報や診察時に撮影した画像を共有できる「連絡帳機能(SNS機能)」、体温計・血圧計・パルスオキシメータなどから患者のバイタルデータを取得・共有できる「バイタル機能」、患者に処方した医薬品を管理できる「おくすり情報機能」などを搭載。地域包括ケアにおける患者情報の効率的な共有を可能にするとともに、最適な在宅医療の実現にも寄与するという。