ベルリンに新設したオペレーションセンター
ベルリンに新設したオペレーションセンター
(出所:skytron energy社)
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 米国の大手太陽光パネルメーカーであるファーストソーラーは9月18日、子会社のドイツskytron energy社が、ベルリンに新たなオペレーションセンターを開設したと発表した。

 ファーストソーラーにとって、米国アリゾナ州テンピ(Tempe)、オーストラリアのシドニーに次いで、3カ所目の開設となる。skytron energy社が運営する。

 オペレーションセンターでは、欧州や中東・アフリカ(EMEA)地域の太陽光発電所向けに、先進的な遠隔監視技術、リアルタイムでの監視・制御技術を提供する。

 特別な訓練を受けたチームが、有人で運営する拠点とする。太陽光発電所の発電状況やトラブルを把握するだけでなく、その状況の診断や時系列での推移などから、発電事業者に対応策を助言する。

 発電の予測も可能とし、連系する送電網が求める要求にも対応しやすいという。

 ファーストソーラーでは、太陽光発電所におけるO&M(運用・保守)は、従来以上に専門的で厳密なものが求められているとしている。

 その理由として、太陽光発電が各国内で主要な電源の一つに成長してきたこと、価値の高い資産として認識されており、所有者にとって、より収益性を向上しやすい運営が求められていることを挙げている。

 ファーストソーラーは現在、世界最大クラスのO&M事業者だとしている。出力2MWから550MWまで、合計出力4000MW(4GW)以上のメガソーラー(大規模太陽光発電所)のO&Mを担っている。

 一般的なメガソーラーでは、過去5年間の平均稼働率(average fleet availability)が約98%なのに対して、ファーストソーラーがO&Mを担っているメガソーラーでは、99%以上と高く、売電額が増加するとしている。

 skytron energy社は、1977年に設立され、合計出力6000MW(6GW)以上のメガソーラーに対して、発電量の監視や制御を担ったり、監視システムを提供した実績を持つ。

 監視技術やSCADA(Supervisory Control and Data Acquisition:コンピュータでシステム監視・制御する産業制御システムの一種)を強みとする。

 2014年に、ファーストソーラーが買収した後は、従来の顧客に加え、ファーストソーラーの欧州のO&Mの顧客に対しても、サービスを提供している。