エネルギー貯蔵の最新動向のセミナー
多数の参加者が来場
ドイツのエネルギー貯蔵の最新動向のセミナーが開催された
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 再生可能エネルギーや蓄電池の積極活用など、エネルギー・システムが大きく変わりつつあるドイツ。そのドイツのエネルギー市場の現状に関するセミナー「ドイツにおけるエネルギー貯蔵の最新動向」が9月17日に都内で開催された。会場には多数の参加者が集まり、ドイツの蓄エネルギー・ビジネスに、国内企業が強い関心を示している様子が明らかになった。

 セミナーは、メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンが主催したもの。ドイツのエネルギー・ストレージ産業に詳しいドイツ・エネルギー貯蔵協会のH・シュトゥッツィンガー氏らが講演し、ドイツの現状について語った。

 現在ドイツでは、エネルギーの需給調整の観点から蓄電池などのエネルギー・ストレージの利用が広がっているという。なかでも、住宅向け蓄電池(ホームストレージ)の価格が劇的に下がってきたため、普及が加速し始めたとしている。住宅向けストレージの価格の一例では、数年前は2万ユーロ程度だったが、今では約5000ユーロ程度まで下がってきているという。こうしたコスト要因から、住宅向けストレージの活用を真剣に考える世帯が増えてきていると分析した。

 会場には、再生可能エネルギー・システムの製品開発や、ビジネス企画を進める企業から聴講者が多く集まった。Q&Aセッションでは、「ドイツの電気料金と、今後の需給バランスの調整法について」や、「ドイツの系統接続料金」、「住宅向けストレージの動向」などについての質問が飛んでいた。なおメッセ・デュッセルドルフ・ジャパンは、2015年11月中旬に、エネルギー貯蔵に関するイベントを都内で開催するという。