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MSやソフトバンク、「機械学習による未来医療」に挑む

2015/08/26 14:00
小口 正貴=スプール

 機械学習を活用し、うつ病などの精神疾患の重症度を客観的に数値化するプロジェクトが2015年10月に始まる(プレスリリース)。日本マイクロソフトとソフトバンク、アドバンスト・メディア、セムコ・テクノ、UBIC MEDICAL、システムフレンドの6社と、慶応義塾が参加する。日本医療研究開発機構(AMED)による、未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業「ICTを活用した診療支援技術研究開発プロジェクト」における平成27年度の委託先に採択された。

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「未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業」の概要図

 現在、精神科領域における患者症状の重症度は、自覚症状や評価者の観察に基づいて評価している。この方法は時に客観性に欠け、治療導入や治療効果判定、治験の障壁になるという。

 こうした問題を打開するため、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 専任講師の岸本泰士郎氏らの研究チームは、表情・瞬目モニタリングによるうつ・躁うつ病症状の客観的評価に関する研究に取り組んできた。気分や集中力、倦怠感といった患者の主観的体験、他者が観察可能な気分の表出、動作速度など、病状の中心となる症状を定量化することを狙ったものだ。

 今回のプロジェクトではこの研究を発展させ、診療時における表情や音声、体動などのデータをデバイス内で一次解析してクラウドに転送。重症度評価のアルゴリズムと突き合わせることで症状を客観的に評価し、リアルタイムで診察室に結果を表示する「診療支援デバイス」を開発する。さらにスマートフォンなどの汎用デバイスをプラットフォームとして、過去数週間の生活活動データをクラウド経由で入手。診察室のデータと融合する仕組みだ。

 採取したデータは日本マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の、機械学習・予測分析を実行できるMachine Learning機能で解析。各疾患の業界標準とされる評価尺度との相関が高くなる最適なアルゴリズムを探索・構築する。

 このシステムにより、従来は定量化が難しかった患者の思考や表情、発言内容を可視化。医師などの経験や感覚に頼っていた重症度や治療効果の判断が客観性を持つことで、治療選択が科学的根拠に基づくものになるとしている。

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