これまで日本は、自他ともに認める「ロボット大国」だった。産業用ロボット市場での日本企業のシェアは圧倒的。さらにソニーの「AIBO」、ホンダの「ASIMO」のような、応用を広げる取り組みにも積極的だった。

 ところが現在、様相は一変した。米iRobot社の掃除ロボット「ルンバ」は、累計1000万台を超えるヒット商品になった。ソフトバンクのパーソナルロボット「Pepper」も、開発元はフランスのAldebaran Robotics社である。

 各国政府による技術開発と産業育成の取り組みも加速。米国政府は、人工知能や認識などロボットの基礎研究に、毎年数千万米ドル規模の支援を実施している。欧州では、2014年に欧州委員会と約180の民間企業・研究機関が共同で「EU SPARC Project」を立ち上げて、総計28億ユーロ規模の実用ロボット開発プロジェクトを予定している。中国政府も、産業用ロボットの国内売上を2020年までに10倍(約3兆人民元)に増やす目標を掲げている。

 今回のテクノ大喜利では、「新時代を迎えるロボット産業と半導体」をテーマに、世界中で急速に熱を帯び始めたロボット産業と半導体産業の関わりについて考えた(表1)。

表1 「新時代を迎えるロボット産業と半導体」をテーマにしたテクノ大喜利での回答
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